F2戦闘機はF16をベースに日米で共同開発した(写真:三菱重工)

戦車、護衛艦、潜水艦、戦闘機──。陸海空を網羅する三菱重工は日本防衛産業の中核を成している。

中国の軍拡や海洋進出によって、日本を取り巻く安全保障環境は悪化。2020年末に菅政権が閣議決定した21年度当初予算案で防衛費は5兆3422億円と7年連続で過去最大を更新した。

ただ、日本の安全保障を支える防衛産業は疲弊している。各社は防衛関連事業で利益を出せず、業績が圧迫されているからだ。

防衛予算は増え続けているが、例年そのうちのおよそ8割は人件費や糧食費、活動経費、装備の整備費に充てられる。そのため、新たな装備の購入費は年間で約1兆円。さらに米国からの防衛装備品の輸入拡大で国内企業の受注機会が減少し、防衛費拡大の恩恵はあまりない。06年以降に原則として一般競争入札になったため価格競争が激しくなったことも影響し、受注を獲得しても利益が出ないことも多い。