航空機や火力発電以外にも、三菱重工グループは数多くの事業を抱えている。

唯一の消費者向け製品「ビーバーエアコン」を展開する空調設備の三菱重工サーマルシステムズはオフィスや工場向けの空調に強みを持っており、業績は好調だ。また、独シーメンスとの合弁で規模を拡大した製鉄機械のプライメタルズテクノロジーズは世界有数だ。

さらに事業統合を繰り返して国内2位にのし上がったフォークリフトの三菱ロジスネクストや、三菱重工工作機械もあり、それぞれ存在感が高い。市場規模は小粒であっても競争力を持つグループ企業が多く、これらの事業で構成されるインダストリー&社会基盤セグメントは、2020年3月期に548億円の営業利益をたたき出すなど、業績を下支えしている。

だが、株価が低迷する中、このままのコングロマリット(複合企業)経営でいいのかという声は少なくない。日立製作所は足元で好調な事業でも大胆に取捨選択したことで復活した。「三菱重工もシナジー効果が見込めない事業は切り離したほうがいい」という市場からの圧力は高まっている。

「表に出すと社内が動揺」