ささき・とおる 2015年6月から現職。03年4月からJPモルガン・チェース銀行でFXストラテジストとして金融市場を調査・分析。その前は日本銀行に勤務、調査統計局などを経て、国際局(当時)為替課で為替市場介入を担当、ニューヨークで米国金融市場分析も担当した。(撮影:今 祥雄)

米ドルは名目実効レート(多通貨間での実力を測る指標)でみると、昨年5月半ば以降下落基調が続き、10%程度下落している。昨年1年間を通じて主要10通貨中、最も弱い通貨となった。

米ドル全体、つまり名目実効レートでみた米ドルの動き方には一定のパターンがある。もちろん、いつも同じパターンになるとは限らないし、長い期間では米国や他国の経済構造が大きく変わることによってパターンが変化する可能性もある。だが、過去20年間ぐらいは一定のパターンにおおむね沿っている。

それによると、米ドルが上昇するのは、次の2つの条件のうちどちらかが当てはまるときだ。