歴史的な不況を前にして経済政策の理論枠組みに検討を加えようというのだから、何とも悠長な話に思われるかもしれない。

だが、各国政府が財政を拡張し、未曽有の規模で政策介入を進める中、政策決定のあり方を突き詰めて考える重要性は増している。これは政策の長期的悪影響を回避するうえでも欠かせない作業だ。その意味で、英財務省が経済の変革に向けて新たな政策決定指針を打ち出したことは歓迎に値する。他国も見習うべきだろう。

私たちの最近の調査によれば、多くの公共政策機関がいまだに費用対効果分析という静的な政策決定手法に過度に依存している。しかし、イノベーションや経済の変容を理解・予測し、促進していくには、こうした手法は適さない。