新型コロナ感染症が再拡大している。2020年春には感染症対策として全国の小中学校、高等学校で一斉休校が実施されたが、二度目の緊急事態宣言が検討される中でも「今回、学校はどうなるのか」が大いに注目を集めた。

「休校」という政策は昨年日本に限らず世界的に行われた。UNESCO(国連教育科学文化機関)の統計では、ピーク時には全世界で15億人超の生徒が影響を受けたとされる。だが、休校をはじめとする対コロナ政策が教育に与えた影響を定量的に分析した研究は少ない。

研究が遅れている大きな原因の1つが、データ収集の難しさだ。平常時も学力テストなどの代表的な指標の収集が高頻度では行われていない点、加えて、休校措置などにより調査自体ができない可能性も、分析を困難にしている。

感染症拡大の影響が大きかった米国では、学校経由の情報を分析した研究は少ないが、独自のサーベイやグーグル検索、オンライン教材など、民間サービスの利用実績を分析し、教育への影響を明らかにしようと試みられている。

データが存在しない中で、過去の事例による推定値を用いた研究も行われた。例えば、春から秋にかけて3カ月間休校になれば、小・中学生の算数・数学に関する1年間の学力の伸びは37〜50%低下するという結果が報告されている。