欧州連合(EU)の行政執行機関・欧州委員会が、デジタル規制でまたしても新たな世界標準を打ち立てた。同委員会が先日明らかにした「デジタルサービス法(DSA)」と「デジタル市場法(DMA)」は、巨大テック企業の力をそぐことを狙いとしており、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)など米国を本拠地とする大手IT企業に幅広い影響を与える。

DMAは自社サービスの優遇を違法化するもの。一方のDSAはテック企業に対しアルゴリズムの開示のほか、ヘイトスピーチやデマといった有害コンテンツの削除という重い義務を課す。これらの対策により、デジタル経済の規制は欧州の枠を超えて大幅に強化されることになるだろう。

というのは、EUの規制は世界的なインパクトを持つことが多いからだ。「ブリュッセル・エフェクト(効果)」と呼ばれる現象である。EUは世界有数の市場であるため、大抵の多国籍企業は市場アクセスの必要経費としてEU規制を受け入れている。各地の規制に逐一対応するのも手間なので、グローバルな規制対応をEU基準に合わせている企業も多い。