週刊東洋経済 2021年1/9号
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新型コロナウイルスの感染者数の増加が一時的な落ち着きを見せ始めた昨夏、都内の企業で副社長を務める40代の男性は悩んでいた。

「今のままの長期安定運用でいいのだろうか」

この男性は、今から10年ほど前に脱サラして仲間と会社を設立。それから6年後に株式上場を果たした。

外資系企業のサラリーマン時代の年収は2000万円程度。貯蓄を含めた資産は1億円ほどだった。サラリーマンにしては多いほうだが、上場を機に資産規模はさらに大きくなる。その後、自社株の一部を売却、現在の資産規模は50億円程度という富裕層だ。

サラリーマン時代、財務畑が長かったこともあって、もともとは安定志向。「米国債を中心にした運用で、年2~3%程度の利回りがあれば十分生活できる」(男性)として、債券を中心に、株式と不動産も少々といった長期安定運用に徹していた。

ところがだ。2020年夏あたりから、運用に対する意識が変わり始める。きっかけは新型コロナ。「このままでいいのだろうか」と考え始めたというのだ。

株・債券以外の資産へ

男性は、「新型コロナによって、『いつ何が起きてもおかしくない』と思うようになった。ましてや、アフターコロナの時代など、どうなっているのか誰にもわからない。であれば、稼げるときに稼いで資産を殖やしておきたい。そこで、資産運用のアドバイスを受けていたプライベートバンカーに相談、短期投資にも挑戦することにした」と言う。