本間社長は「われわれが強くなればグループとの連携も加速できる」と述べた(写真:今井康一)
グループ売上高の2割ほどしかない海外事業を、今後の成長柱にできるかどうか。そのカギを握っているのがNTTデータだ。
固定電話の時代からNTTの通信網を活用した情報処理を担うデータ通信部門として、国内での金融機関や官公庁、自治体のシステムで高いシェアを得てきた。1985年の電電公社民営化後、1988年にこの部門がいち早く分離してNTTデータが発足した。
金融や公共の分野での盤石な顧客基盤に加え、自動車などの製造業や流通業など幅広い業界を開拓。メーカーが発祥ではないため、もともと物売りに縛られず、大きな業績不振に陥ったこともない。発足以来31期連続で増収が続いている。
連続増収が続く要因の1つが、近年積極的に進めている海外M&Aだ。顧客のITシステムの構築や新たなデジタルサービスの開発を担うシステムインテグレーターは、顧客基盤が命。欧米を中心とした買収先の顧客網や技術力をテコに、NTTグループの海外戦略を一手に背負おうとしている。
本間洋社長にグループ企業との連携や今後の海外戦略について聞いた。

 

――NTTドコモが完全子会社化され、NTTグループの中で上場する主要子会社はNTTデータのみとなりました(現在の持ち株会社の出資比率は54%)。持ち株会社の澤田純社長は「データは完全子会社化しない」と明言しています。なぜでしょう。

澤田がNTTの社長に就任した際、注力分野として「スマートシティ」を掲げた。そこではやはり通信、インフラ、プラットフォームを組み合わせたトータルサービスが必要になる。もちろん、いろいろなベンダーやベンチャー企業とも連携していくが、グループとして連携を強めることは間違いない。

ただ、澤田からは「上場を維持してくれ」といわれている。現在は8位だが、まずITサービスの業界の中で世界トップ5に入ることを目指せ、もっと上に行ってくれという思いが澤田にはあるし、われわれもそこを目指している。

トップのIBM、2位のアクセンチュア、それらに続くデロイトやタタ(・コンサルタンシー・サービシズ)、HPE(ヒューレット・パッカードエンタープライズ)といった競合に勝たないといけない。われわれが強くなれば、NTTグループとの連携も一層加速できる。

海外で社名を言ってもわかってくれない