国有自動車最大手の上海汽車集団は11月26日、ITサービス大手の阿里巴巴集団(アリババ)および上海市浦東新区政府と共同で、スマートEV(電気自動車)の高級車ブランド「智己汽車」を発足させると発表した。EVのスマート化というグローバルな競争で主要プレーヤーの一角となるのが目標だ。

中国では最近、国有自動車大手が新エネルギー車(訳注:中国政府の普及促進政策の対象となるEV、燃料電池車、プラグインハイブリッド車の総称)の高級ブランドを新設する動きが相次いでいる。今回の上海汽車のほかにも、7月には東風汽車集団が新ブランド「嵐図」を発表。北京汽車集団の新エネルギー車子会社は、高級EVの新ブランド「ARCFOX」を立ち上げた。

背景にあるのは、米国のEV大手のテスラが中国で現地生産している車に対抗したいとの思惑だ。業界団体の中国乗用車市場信息聯席会のデータによれば、テスラは上海工場で生産した「モデル3」を2020年1月から10月までに9万2000台販売し、中国の新エネルギー車の販売ランキングで首位に躍り出た。

対照的に、北京汽車の新エネルギー車の販売台数は前年同期比76.2%も減少した。上海汽車は独自ブランドの「栄威」でガソリン車とともにEVも投入しているが、販売台数はランキングのトップ10にも入っていない。

(財新記者:張而弛、原文の配信は11月27日)

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