中国政府は多国間協定への姿勢を積極化。写真はRCEP署名式に臨む李克強首相(左)と鍾山部長(新華社/アフロ)

11月15日、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に15カ国が署名した。ASEAN(東南アジア諸国連合)10カ国と日中韓の3カ国、そして豪州とニュージーランドが参画する自由貿易協定である。周知のとおりインドは2019年末、交渉から離脱したが、それでも日中韓がそろう初めての多国間貿易協定だ。

RCEP署名は中国を国際的なルールに組み込むうえでプラスなのか、マイナスなのか。鍾山・商務部長(経済産業相に相当)によればRCEPを通じて、中国は自由貿易協定締結国との貿易比率が27%から35%程度に上昇。引き続き「ASEANの中心性」を支持しながらも、中国政府の「一帯一路」構想や「人類運命共同体」構想を推進する旨を表明している。

中国政府はここに来て多国間協定への姿勢を積極化させている。習近平国家主席は11月20日にRCEP署名を踏まえ、「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)への参加を積極的に考慮する」と前触れなく言及した。11月27日には中国・ASEAN博覧会の開幕式で、東南アジアとの一層の協力推進を再度確認した。