内閣支持率は低下に転じた。写真は臨時国会閉会で記者会見した菅首相(毎日新聞社/アフロ)

激動の2020年も残りわずかとなった。新型コロナウイルスの国内初感染が確認されたのは1月15日だった。コロナ襲来前の年初、首相在任8年目を迎えた安倍晋三氏は、1月7日に都内で開かれた新年互礼パーティーで、「桃栗三年、柿八年。柿の収穫は責任を持って」とスピーチし、政権継続に強い意欲を示した。その時点で「激動の1年」を予想する声はほとんどなかった。

20年は東京五輪開催が最大のイベントで、その成否や経済効果、11月の米大統領選挙などが政治の焦点であった。一方、首相が衆議院解散を実施しなければ、7月の東京都知事選挙を除き、過去10年で初めて衆参選挙も統一地方選挙も自民党総裁選挙もない「大型選挙ゼロの年」となる。「無風・安定」の年とみた人が多かった。

ところが、コロナ危機で一変した。五輪の1年延期決定、コロナ対応一色の政権運営の後、安倍首相の突然の辞任、菅義偉首相の登場による7年8カ月ぶりの首相交代と「激動」が続いた。

それでは、21年の政治はどんな展開となるのか。20年9月就任の菅首相の自民党総裁任期は安倍前首相の残任期の21年9月までで、無投票再選でなければ、総裁選が行われる。衆議院議員の任期も10月までで、次期衆院選は10カ月以内だ。延期後の東京五輪は7月開幕だが、計画どおり開催となるかどうかは不透明である。加えてコロナも未収束のまま越年する。

菅首相は就任時、以上の4つの束縛を背負う巡り合わせとなり、「非運の首相」のイメージが強かった。就任直後、内閣支持率調査で鳩山由紀夫氏、小泉純一郎氏、細川護煕氏に次ぐ歴代4位の高率を記録したのも、安倍内閣末期の低迷状況の反動や、自民党で田中角栄氏以来の「たたき上げ首相」に対する好感のほかに、4つの足かせの克服に挑む新首相への期待も理由の1つとみられた。