北京ダックで有名な中国の老舗レストランチェーン「全聚徳(チュエンジュードゥ)」が深刻な経営不振に陥っている。1月から9月までの累積売上高は5億1500万元(約80億5000万円)と前年同期比56.71%も減少し、純損失が前年同期の5.8倍の2億0200万元(約31億5700万円)に膨張。同社は、新型コロナウイルスの流行によりレストランの経営が深刻な打撃を受けたためと説明している。1864年に北京で創業した全聚徳は156年の歴史を誇り、2007年に深圳証券取引所で株式を公開した。

実は、経営不振にあえぐ中国の老舗は全聚徳に限らない。中国商務省が老舗ブランドに与える「中華老字号」の称号の認定企業は現在1128社あるが、その5割が赤字経営であり、業績好調な老舗はわずか1割しかないとされる。ブランドにあぐらをかいて業務改革の意識が乏しく、市場の変化に機敏に対応できず、インターネットへの対応も遅れていることなどが、共通の特徴だ。

そこに新型コロナが追い打ちをかけ、全聚徳は客離れが加速してしまった。同社は「料理の値段を下げ、サービス料を廃止し、(店舗によってばらつきがあった)価格と料理法を統一する」という3つの改革を実行するという。とはいえ、もともと割高だった価格を下げても客足が戻るとは限らず、正念場はこれからだ。

(財新記者:薄雪、原文の配信は10月26日)

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