日本エネルギー経済研究所 専務理事 小山 堅
こやま・けん 1986年早稲田大学大学院経済学修士修了、日本エネルギー経済研究所入所。2001年英ダンディー大学博士号取得。11年同研究所常務理事・首席研究員。20年から現職。国際的な石油・エネルギー情勢を分析。(撮影:尾形文繁)
バイデン政権になればエネルギー・環境政策はどう変わるのか。2050年に「脱炭素」(温室効果ガス排出実質ゼロ)を宣言した日本にどんな影響があるのか。日本エネルギー経済研究所専務理事の小山堅氏に聞いた。

バイデン政権の「メッセージ」はそうとう変わるだろう。気候変動対策に後ろ向きのトランプ氏から、しっかり取り組む姿勢のバイデン氏に大統領が代わる。

トランプ氏は米国の繁栄を支えてきたシェール革命を積極的に推進してきたが、バイデン氏は身内の民主党の環境派に目配りし、シェール開発の環境影響を考慮する姿勢も一部示している。トランプ政権が離脱したイラン核合意も、バイデン政権で復帰の可能性がある。対イラン政策にも注目だ。

問題は、メッセージが変わるとしても、バイデン氏が実際に何をできるかだ。気候変動対策をどれだけ優先的な政策として位置づけられるのか。今の米国ではコロナ対策や経済復興、医療保険が最優先事項であり、政治的な資源はまずそれらに振り向けられる。最優先ではない課題については、対策がなかなか進まない可能性がある。