11月3日に投票が行われた米大統領選挙では、民主党のバイデン候補(元副大統領)が優勢だ。バイデン陣営は4日、早くも政権移行チームの準備を始めた。同日、トランプ大統領は集計作業で不正があったとして、東部ペンシルベニアなど4州で訴訟を起こした。〈「大統領選に勝利するのに必要な270の選挙人を獲得しようとしているのは明白だ」。バイデン氏は米東部時間4日午後(日本時間5日朝)、地元デラウェア州で自信をみせた。/バイデン氏は4日、政権移行チームのサイトを立ち上げた。サイトでは「バイデン政権の初日から全力で取り組めるように移行チームは全速力で準備を進める」と強調した。トランプ氏が敗北を認めなくても、バイデン氏は閣僚人事の選定などを進めるとみられる。/バイデン氏は4日に離脱した地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」について「バイデン政権で復帰する」とツイッターに投稿、早くも政権獲得後の政策に言及した。/トランプ陣営は強硬姿勢に出る。ペンシルベニア、南部ジョージア、中西部ミシガンの各州で4日、開票の中止などを求めて訴訟を起こした。中西部ウィスコンシン州では票の再集計を要請した。5日には西部ネバダ州でも投票資格を満たさない有権者が投票したと主張し、訴訟を起こす方針を示した〉(11月6日付「日本経済新聞電子版」)。

開票が終了しバイデン氏が当選したとの結果が出ても、トランプ氏は不正が行われたと主張し、来年1月に任期が終了した後もホワイトハウスに居座るという見方をする人もいる。しかし、筆者はそうなる可能性は低いとみる。トランプ氏が権力の座に居続けることを保障するために、大統領警護部隊(シークレットサービス)や連邦軍が内戦のリスクを冒して協力するとは考えがたいからだ。開票が終了すれば、その結果に米国の政府機構は従うと思う。