ぬき・けいじ 1971年生まれ。89年大阪府立島本高等学校卒業、トヨタ輸送入社。脱サラしたのち個人でバーなどの経営を行う。2002年にケージーグラッシーズ(現串カツ田中HD)を設立し、社長に就任。(撮影:梅谷秀司)
串カツを主軸とした専門居酒屋を278店(2020年8月現在)展開する串カツ田中ホールディングス(HD)。16年の上場以来、成長を続けてきたが、20年11月期は営業赤字を計上する見通しだ。コロナ禍にどう対応し、今後どのように巻き返しを図るのか。貫啓二社長に聞いた。

──苦境に陥った外食業界の中でも、宴会需要の喪失などを背景に、居酒屋業態の苦戦が鮮明です。

当社も4〜5月には多くの店舗で臨時休業や時短営業に踏み切るなど、影響は大きかった。一部店舗では持ち帰りのみの営業を行い、うずたかく積まれた串カツ弁当を店先で販売するなど、1円でも多く稼ぐために最大限の努力をした。

ただ、もともと開放感のある路面店を主体に展開しており、繁華街やビジネス街よりも住宅街を攻める出店戦略を取っていたため、ほかの総合居酒屋チェーンに比べ回復スピードは速い。とはいえ、こうした戦略が奏功したのは、ただただ時の運。コロナ前は完璧といわれていた、ロイヤルHDのポートフォリオ(ホテル・外食・機内食など)が総崩れするなど、まったく先が読めない状況下において、たまたま当社の出店戦略がはまっただけとしかいいようがない。

──回復スピードが速いとはいえ、9月の既存店売上高はいまだに前年同月比8割弱の水準です。