10月10日、北朝鮮の首都平壌において朝鮮労働党創立75周年の記念式典が行われた。この種の行事は、昼間に行われるのが通例である。しかし、今回は深夜に行われた。米国の人工衛星による偵察は、夜間のほうが解析力が低くなるからだ。本件について、北朝鮮政府が事実上運営するウェブサイト「ネナラ」(朝鮮語で“わが国”の意味)がこう報じた。〈朝鮮労働党委員長・朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長・朝鮮民主主義人民共和国武力最高司令官である金正恩(キムジョンウン)委員長の臨席の下、平壌の金日成(キムイルソン)広場で10日零時、朝鮮労働党創立75周年慶祝閲兵式が盛大に執り行われた。/勝利と栄光の高い壇上で、偉大なわが人民万歳を声高らかに唱えた金正恩委員長の歴史的な演説は全国、全世界を感動させた。/閲兵式は、建軍の初期に機関銃を載せた馬車で機械化縦隊に代わった、創建されて間もない軍隊がこんにちは朝鮮労働党式兵器システム、最新型の巨大な核戦略武力を保有した無敵強兵に成長し、強化された誇るべき発展行路を全世界に誇示した〉(10月16日付「ネナラ」日本語版)。

北朝鮮の報道では、新型兵器について詳細が述べられていない。しかし、北朝鮮が発表した写真から判断すると、弾道ミサイル技術がかなり進んでいる可能性がある。〈平壌の金日成広場であった軍事パレードは10日付の労働新聞も普段の6ページから14ページに増やして詳報した。100枚以上の写真のうち13枚は新型ICBMとみられる兵器だった。韓国国防省は11日、「新たな長距離弾道ミサイルと推定される兵器の公開を憂慮する」との声明を出した。/北朝鮮の軍事に詳しい韓国・慶南大の金東葉(キムドンヨプ)教授によると、同じくパレードに登場したICBM「火星15」(射程1万2千キロ以上)の全長は21.5メートルで、片側9輪の移動式発射台に搭載。「新型ICBM」の発射台は片側11輪で、全長は23~24メートルに伸び、直径も太くなったと推定される〉(10月13日付「朝日新聞デジタル」)。弾道ミサイルの直径が太くなっているという情報が気になる。北朝鮮がミサイルの弾頭に複数の核爆弾を入れる多弾頭弾の開発に成功したのかもしれない。そうなると自衛隊が持つ既存のミサイル防衛システムでは防衛しきれなくなる可能性がある。