デジタル化が進んでこなかった法曹界に新しいプレーヤーが続々と参入している。

リーガル(法律)とテクノロジー(技術)を掛け合わせて「リーガルテック」と呼ばれるこの分野は、大きく7つのカテゴリーに分けることができる。下の図は日本のリーガルテックサービスを機能別、主な利用者別に分類したものだ。

例えば、文書作成分野には個人向けの遺言書作成から企業向けの契約書チェック、法律事務所向けクラウド案件管理ソフトまで多くのサービスが存在する。文書管理には、ブロックチェーン技術を利用し、文書の作成時刻を記録するサービスがある。リサーチ・検索ポータル分野では、個人が法的情報を検索できるようにするサービスとして弁護士ドットコムがある。

リーガルテックでは、ユーザーによって、法律に関する知識に大きな格差がある。このため、属性に合わせてサービスの内容や質を変化させるのが定石なのだ。

誰でも使える契約管理システム|Hubble(ハブル)

Hubble(ハブル)が手がけるのは主に大企業向けの契約書一元管理サービスだ。

「リーガルではメールに成果物を添付してやり取りする10年以上前からの働き方が変わっていなかった。『ほかの業界ではウェブ上で成果物を共有しながら仕事をしている』と聞いたとき、『リーガルでも仕事のやり方が変わる』と思った」。ハブルの取締役を務める酒井智也弁護士は、事業の立ち上げ当時をこう振り返る。

フリーやマネーフォワードが業界を変えたのを見て起業した酒井取締役

A社とB社が契約を結ぶとき、通常はまず営業担当レベルが口頭で約束する。次は書面として契約書を作る段階で、どちらかの企業の営業が社内の法務部に相談。法務部がたたき台となる契約書案を作る。このたたき台を互いの社内で検討したり、2社間でやり取りしたりしながら契約内容の細部を詰めていくことになる。

多くの人が契約書の中身を確認し、加筆・訂正していくのだが、その過程で問題は発生する。例えば社内でチェックしていく過程でメールやエクセル、ウェブ上のチャットシステム、社内の共有サーバーなどさまざまなツールでやり取りする。加えて、企業の内部では人事異動や退職が発生する。