ビジネス関連の訴訟を扱う部門を集めた「中目黒ビジネスコート」を建設中だ

2001年6月、司法制度改革審議会が裁判手続きへのIT導入のための計画の策定・公表を最高裁判所に提言してから、すでに19年が経つ。だが、日本の裁判所はいまだに申立書も答弁書も証拠も、紙とファクスでやり取りし、メールも外部とのやり取りは不可とされている。

このように長年放置されてきた裁判手続き等のIT化作業が、ここへ来て急ピッチで進み始めた。原因は新型コロナ禍ではない。最高裁に国の予算がついたのだ。

IT化は3つの段階に分けて行われる。第1段階(フェーズ1)が、法改正を必要としない範囲で、争点整理を原告、被告双方とも裁判所に行かずにテレビ会議で行う「e法廷」の部分導入。すでに今年2月から一部の地方裁判所で始まっており、来年3月までに全国の地裁に拡大する。

知財高裁と東京地裁の知財訴訟を扱う4つの部では、書面のデータ提出が始まっている。

第2段階(フェーズ2)が、争点整理だけでなく初回から判決言い渡しまで、原告、被告ともに裁判手続きを裁判所に行かずに完結させる「e法廷」の完全実施だ。

そして第3段階(フェーズ3)は、裁判関連の書類をすべてオンライン提出に一本化する「e提出」と、裁判関連書類への訴訟当事者による随時オンラインアクセスを可能にする「e事件管理」となる。