原子力発電環境整備機構を訪問後、記者団の取材に応じる北海道寿都町の片岡春雄町長

核のゴミの最終処分場計画がついに動き出すのか──。

10月に入り、北海道寿都(すっつ)町と神恵内(かもえない)村が高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の最終処分場選定に向けた文献調査に応じると正式に表明した。

寿都町の片岡春雄町長は9日、都内にある原子力発電環境整備機構(NUMO)を訪れ、近藤駿介理事長に書類を手渡した。神恵内村には同日、経済産業省幹部が文献調査実施の申し入れを行い、高橋昌幸村長が受け入れを表明した。11月にも2町村で調査に入ることになる。

高レベル放射性廃棄物とは、原子力発電所から出る使用済み核燃料からプルトニウムとウランを抽出し、残った廃液をガラスと混ぜて固めたものだ。使用済み核燃料から出る核のゴミは今後4万本以上出るとされており、これらを地下300メートル以深の地層に埋めるのが最終処分場だ。

国は2017年に最終処分場の適地と不適地を示した科学的特性マップを発表。NUMOは適地とされた約900自治体のうち400自治体と接触してきた。

かつてニシン漁で栄えた人口約2900人の寿都町は、今でも漁業や水産加工業が主要産業だ。ウニやイクラの返礼品でふるさと納税の人気も高く、18年度の納税件数は全国16位。一方、財政規模に占める借金の比率を表す実質公債費比率は13.6%(18年度)と道内ワースト19位だ。