物流施設、コロナで爆騰 景気軟調でも群がる投資家

✎ 1〜 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 最新
拡大
縮小

軟調なほかの不動産を尻目に、コロナ禍前より高値の取引も出現。

東京・板橋区にある日本製鉄の鋼管工場跡地の入札には、物流施設系の投資家が群がった

特集「不動産 熱狂の裏側」の他の記事を読む

「異常な価格だ」。物流施設デベロッパーの幹部は土地の入札結果を知って愕然とした。

その物件とは、日本製鉄が東京都板橋区内に保有する鋼管工場(約11万平方メートル)だ。生産拠点の再編に伴い、今年5月に閉鎖された。この跡地の動向が注目されていた。興味を示したのは物流施設を開発する投資家やデベロッパーだ。広大な面積に加えて、東京23区内という希少性の高い立地。不動産業界では「10年に一度の出物」とも評されていた。

その入札が9月に行われた。関係者によれば、デベロッパーや外資系ファンド、生命保険会社までが入り乱れ、総勢20社以上が応札。最高値は坪単価で250万円前後だったようだ。入札に参加した企業は「過熱状態だ」と話す。

同じく9月には、JFEグループが神奈川県内に保有する工業団地も入札にかけられた。記事執筆時点では最終的な落札者はまだ決まっていないが、同じく物流施設の開発を企図する企業が多数応札したようだ。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
不動産 熱狂の裏側
上場不動産会社を総まくり
リニア開業延期は逆に吉?
ようやく動き出した再開発も及び腰
先手を打ったのは小田急電鉄
Part3 コロナ禍の再開発編|巨大プロジェクトに暗雲
銀行員が注視する「2023年問題」とは?
物流施設、コロナで爆騰
景気軟調でも群がる投資家
銀座、上野…人気エリアの実情
もがくホテル、光明は差すか
「京町家バブル」は破裂
インタビュー/オリックスグループ執行役員兼オリックス・ホテルマネジメント取締役社長 似内隆晃
Part2 不動産売買編|見直される日本市場
相次ぐ「サブリース」解約
移転費用は意外に重い
オフィス移転・縮小、サテライト拠点活用
脚光浴びるシェアオフィス
「オフィスは必要」が企業の本音
ベンチャー31社に直撃
Part1 オフィス編|オフィスビルは「借り手優位」に
インタビュー/コリアーズ・インターナショナル・ジャパン 時田勝司
五輪延期でも契約延長ならず
「コロナにうろたえるな、『子ども事業』に勝機」
インタビュー/ヒューリック 会長 西浦三郎
「テレワークは揺り戻す、オフィス需要は不変」
インタビュー/東急不動産 社長 岡田正志
不動産 熱狂の裏側
コロナ時代の勝者と敗者
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内