日本学術会議の問題がにわかに世間を騒がせている。政府への批判だけでなく、学術会議へのバッシングも高まっている。はたしてどちらが正しいのか。

学術会議は行政機関の一部なので会員は国家公務員である。しかし、「公務員の任命だから、首相が判断して何ら問題ない」という論は短絡的だ。一般の公務員と異なり、学術会議には独立性が認められるべきだからだ。問題は、その独立性が適切かである。

近年の自民党、その前の旧民主党とも、選挙で選ばれていない「非民主的」な官僚が政策を主導することにNOを突きつけ、政治主導を進めた。これが支持されたのはわれわれが民主主義を信奉しているからだ。一方、内閣法制局の長官人事や検察官の定年延長人事では、「政治による人事権の行使」に批判が集まった。こちらは「非民主的」である内閣法制局や検察組織の独立性が尊重された。