中国にあるファーウェイの販売店。スマホ売り上げの約7割は中国内だ(撮影:梅谷秀司)

米政府が中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)に対する半導体の輸出規制を強化してから1カ月、同社は窒息状態に陥っている。同社のスマートフォンを受託製造する在中国の台湾系サプライヤー関係者は、すでに最先端半導体を使用する中高級機種を中心に生産は減っていると明かす。「生産調整しても(半導体の在庫がもつのは)半年。1年もてばいいほうだ」(同関係者)。

ファーウェイが通信機器の生産継続で綱渡りを強いられるのは半導体の調達や製造に要する技術を中国以外に依存していたからだ。同社のハイエンドスマホの心臓部といえる自社開発の半導体「麒麟(Kirin)」シリーズの多くは台湾積体電路製造(TSMC)に製造委託。ほかにもスマホカメラではソニーの画像センサー、データ記憶装置ではキオクシアや韓国サムスン電子のメモリー半導体をそれぞれ使用している。

いずれの半導体企業も米国の輸出規制に従い、9月15日以降のファーウェイ向け出荷を停止した。

ファーウェイは米国にすり寄る姿勢も垣間見せる。ファーウェイの郭平・輪番会長は9月下旬に「クアルコム製のチップを搭載したスマホを喜んで生産する」と話した。ファーウェイは5G向け最先端半導体を設計・販売する米クアルコムの製品など米製品を多数使用していた。