(Zenzen/PIXTA)

景気敏感セクターである半導体関連業界は足元の新型コロナ禍などを受け、全体としては振るわない。だが、最先端半導体の市場を見ると様相は一変する。

ロジック半導体の世界最大のファウンドリー(受託生産業者)、TSMC(台湾積体電路製造)の月次売上高はほぼ右肩上がりで、直近の9月には過去最高を更新した。

同社はスマートフォン用チップセット(CPUやGPUと周辺半導体を組み合わせたモジュール)で推定80〜90%の世界シェアを握る。最近ではデータセンターのサーバー用やPC(パソコン)用、新型ゲーム機用などのCPUやGPUの受託生産も拡大しており、業績は好調だ。

楽天証券経済研究所チーフアナリスト 今中能夫(いまなか・やすお)1961年生まれ 。大阪府立大学卒業 。岡三証券、コメルツ証券などを経て2005年から現職。

微細化がカギとなる先端半導体の製造には非常に高い技術と巨額の設備投資が必要で、それを実行できる企業は限られている。優勝劣敗は明確になっており、技術競争に遅れている企業や中小のベンチャーなどが入り込む余地は小さい。そのため、半導体関連業界では、TSMCのような最先端分野に強い半導体メーカーや製造装置メーカーなど大手の「勝ち馬」に素直に乗る投資戦略が有効だ。

もっとも日本では最先端のデバイスメーカーは少ない。だが、製造装置と素材では優秀な会社が多い。