顧客の期待に応えて成長してきた、ノウハウを伝える

店舗・商業施設などの設計・施工を担うラックランドは2018年、正社員として働ける上限年齢を従来の65歳から一気に85歳に引き上げた。実質的な生涯雇用といえるが、そこには2つの狙いがあった。

「6年前まで社員300人程度で、仲間意識が強く、実態に制度を合わせた結果だった」と財間洋子・人事課長は説明する。以前から65歳を超えて働く社員はいたという。ラックランドが扱う店舗・商業施設や食品工場、物流施設の設計・施工・保守には、設備機器などの幅広い知識や技術が必要だ。雇用延長の狙いは第1にベテランを柱に既存事業で安定収益を確保すること、第2に若手教育にあった。ベテラン活用を通じ新規事業展開を加速しようとしたのだ。

今年68歳の当間克治・営業本部第2営業部営業2課専任次長は「サラダバーを日本で初めて作った」経験を持つ。入社は1974年、ラックランドは創業間もなく、福島工業(現フクシマガリレイ)の業務用冷凍冷蔵庫の卸売りが中心だったが、当間専任次長は「新しい仕事に挑むため、失敗も多かったが、業容の広がりを武器にするノウハウが身に付いた」と振り返る。ハンバーガー、弁当、アイスクリーム大手チェーンなど、みな冷凍冷蔵庫を切り口に、チェーン展開時の店舗設計に携わった。