たかい・ひろゆき 神戸大学経営学部卒業、住友商事入社。英国ロンドンで、貴金属や銅・アルミなどの取引を担当。金融事業本部長、エネルギー本部長を経て、2013年住友商事グローバルリサーチ社長、18年同社ワシントン事務所長。20年7月から欧州エネルギー取引所グループ上席アドバイザーを務める(撮影:梅谷秀司)

今から60年前の9月、サウジアラビア・イラン・イラク・クウェート・ベネズエラの5つの産油国の代表がイラクの首都バグダッドに集まり、世界で唯一成功した生産者カルテルであるOPEC(石油輸出国機構)が創設された。

60周年という記念すべき年が、長きにわたり石油市場を支配したカルテルにとって最悪の年になろうとは、創設時には誰も予想しなかったであろう。

コロナ禍により世界経済はマヒし、4月にはピークで日量2900万バレル、世界総需要の約3割もの石油需要が蒸発、同月20日には米ニューヨークの原油先物市場で、期近物の原油が1バレル当たりマイナス40ドルで売買されるという異常事態も発生した。