完全子会社化を経て、NTTドコモが早々に料金値下げに動く可能性もある(撮影:尾形文繁)

巨艦NTTが虎の子をのみ込む。

9月29日、NTTは約66%出資する上場子会社のNTTドコモを、TOB(株式公開買い付け)で完全子会社化すると発表した。買い付け総額は約4.3兆円と、国内のTOBとしては過去最大となる。公正競争の促進を目的とした政府措置を受け、ドコモがNTT(1985年に民営化)から分離されたのは92年のこと。28年を経て、再び一体化する。

折しも9月に就任した菅義偉首相は、携帯電話料金の一層の値下げに意欲を見せている。今年6月に総務省が公表した各国最大手事業者の携帯料金の価格差調査では、ドコモの高さが強調された。ドコモは国内シェア40%を超すトップ。KDDIのUQモバイルやソフトバンクのワイモバイルのような廉価の「サブブランド」を持たないため、政府からの“値下げ圧力”が強まるおそれが大きい。