安倍晋三首相の辞任、菅義偉内閣の始動に合わせて行った民間有力エコノミスト17人への緊急アンケート。2020年度、2021年度の経済見通しに加え、安倍政権の経済政策への評価、菅政権の金融・財政政策、それ以外の経済政策がどうあるべきかについて、答えてもらった。

 

Q. 安倍政権の経済政策への評価(評価できる点・評価できない点)

評価できる点は、日本経済に対する内外の見方を好転させたこと、特に海外経済とのつながりをインバウンドや外国人労働者受け入れを通して深めたことだ。

評価できない点は、少子高齢化の抑制、社会保障改革、雇用・労働市場改革といった構造問題への切り込みが中途半端で終わってしまった点だ。結果的に生産性が低下してしまい、中長期的な成長期待の引き上げができなかった。

Q. 菅内閣の金融・財政政策はどうあるべきか(撤退戦、健全化など含めて)

マクロの経済政策として金融政策と財政政策を区別して考えるのは弊害が大きい。(生産性ひいては自然利子率の引き上げのための)構造改革政策を含めた3つを網羅的かつ整合的に考えるべきだろう。最終的には金融政策も財政政策も正常化(バランスシートの縮小)が必要だが、まずは名目成長率を持続可能な形で引き上げる必要がある。

Q. 菅政権が取り組むべき課題や期待したい経済政策(金融政策・財政政策以外)

マクロの経済政策として金融・財政政策と一緒に考えるべきだと思うが、雇用制度・労働市場の流動化・柔軟化は課題。ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用のハイブリッド型の構築が必要。セーフティーネット、リカレント教育の充実。全世代社会保障制度の構築(世代間の所得移転から世代内の所得移転へ)。自由貿易体制の維持。ゾンビ企業の解消(含む中小企業、最低賃金の引き上げも一つの案)。教育・医療制度の高度化(個人の能力引き上げ)。

 

Q. 安倍政権の経済政策への評価(評価できる点・評価できない点)