エヌビディアは「半導体業界の覇者」を目指している(ロイター/アフロ)

「私たちはアームとともに、AI時代の最高峰のコンピューティング企業を生み出す──」

9月13日、米半導体大手、エヌビディアのジェンスン・フアンCEO(最高経営責任者)は高らかに宣言した。ソフトバンクグループ(SBG)傘下の半導体設計会社アームの買収契約を伝える従業員向け書簡でのことだ。

エヌビディアはゲームなどに使われる「GPU」(グラフィック・プロセッシング・ユニット)と呼ばれる画像処理半導体で最大手の企業だ。アーム買収に投じる金額は最大で400億ドル(約4兆2000億円)に上る。

エヌビディアは今や、半導体業界の中でもっとも勢いのある企業になっている。それを象徴するのが7月、半導体業界売り上げトップでCPU(中央演算処理装置)の覇者、インテルを時価総額で抜いたことだ。インテルの時価総額22.5兆円(9月18日現在)に対し、エヌビディアは32.3兆円に上る。

インテルの営業利益2.5兆円(2019年12月期)と比べると、エヌビディアの営業利益は3000億円(20年1月期)にすぎない。エヌビディア日本法人の大崎真孝代表は「われわれはスタートアップ」と語るが、業績はもはや大手並みだ。それでもPER(株価収益率)が80倍超なのは、それだけ投資家からの期待が高いことを意味する。