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貨物が握る「北の鉄路」の命運 JR北海道救済のウルトラC

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何かと利害が対立するJR貨物とJR北海道だが、貨物新幹線で融和できるか。

札幌駅に登場したJR貨物の巨大看板

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8月28日、東急がJR北海道に運行を委託する形で実現した豪華観光列車「ザ・ロイヤルエクスプレス」の出発式で、北海道の鈴木直道知事は力を込めた。

「コロナ禍において厳しい状況にある北海道の観光、鉄道の旅にとって大きな一歩となることを心から期待している」──。

訪日客需要の蒸発で北海道の観光は壊滅的打撃を受けるが、それでも突き進まなければならない。JR北海道の島田修社長が話す。

「北海道は人口減少が避けられず、交流人口を増やしていくところに活路を見いださなければ、この先の展望が開けない。その中の大きな柱が何といっても観光だ」

出発式の3日後、今度はJR北海道がキハ261系「はまなす編成」を公開した。経営難のJR北海道が28年ぶりに新造した観光列車。それでも島田社長は控えめだ。

「評価をいただけるのはありがたいが、これは身の丈に合った“観光列車”だ。年間300日運行するうちの半分は定期列車に使う。新造といっても現在函館方面・釧路方面を走っている特急車両と何も変わらない」

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