通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)は米国政府の制裁という猛烈な逆風にさらされている。そんな中、同社創業者の任正非CEO(最高経営責任者)は、どんな思いを抱いているのだろうか。

「当初は、法令順守の手順に何か問題があったのではないかと考えた。だが何度も打ちのめされ、米国の一部の政治家はファーウェイの死を望んでいるのだとようやく気づいた」

上記の発言は、任氏が今年7月下旬に中国の大学を相次いで訪問した際の肉声の一部だ。目的は、産学連携を通じたイノベーション推進と人材育成である。

中国のイノベーションの現状について任氏は、「仮に英国の産業革命を100とすれば、今日の米国は150で、中国は70だ」と厳しく評価した。そして、中国に欠けている30は独創性であり、それがなければ「中進国のわな」(訳注:新興国の経済発展が中程度の水準に達した後、発展モデルを転換できず成長率が鈍化すること)に陥って経済成長は止まり、あらゆる社会問題が噴出すると警鐘を鳴らした。

さらに任氏は、「未来の技術は誰にも見えない暗闇の中にある。それを照らす灯台に火を灯す責任を負うのが大学であり、教育を通じて社会を前進へと導いてもらいたい」と述べ、中国の大学が10~20年後に世界の基礎研究において中心的役割を担うことに期待を寄せた。

(財新記者:葉展旗、原文の配信は8月29日)

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