「20年ぶりの高値をつけたソフトバンクグループ」「19年ぶり高値のソニー」「12年ぶり高値の任天堂」……。今夏、投資家注目の主力銘柄は相次いで久しぶりの高株価をつけた。また、直近9月10日の時価総額ランキングでは3位にキーエンスが食い込んでいる。驚異の高収益企業で、株価は毎年のように最高値を更新している。これら株価爆騰4社の実力を検証していこう。

ソフトバンクグループ|相次ぐ巨額売却で非上場化の議論再燃

投資運用の新会社には孫社長自身も出資する(撮影:尾形文繁)

ソフトバンクグループ(SBG)の株価は、3月中旬の年初来安値から2倍以上も上昇した。背景にあるのは4.5兆円分の保有資産を売却・資金化する計画を3月に発表したこと。当初は1年かけて実行する予定だったが、8月までに4.3兆円分のメドをつけた。うち2.2兆円はすでに自社株買いや負債の返済に充てられている。

SBGは今や投資会社だ。株価を左右するのは、中国アリババ集団や米Tモバイル、ソフトバンク、英半導体のアームホールディングス、そしてソフトバンク・ビジョン・ファンドといった、約27兆円に上る保有資産の価値の動向だ。

注目度が高いのはビジョン・ファンドだが、実績は冴えない。シェアオフィス大手の米ウィーカンパニーの評価減などで、1年前に200億ドルあったファンド全体の投資損益は10分の1に縮小。2号ファンドも外部投資家を集められず、自己資金で運用している。

もっとも、ビジョン・ファンドは保有資産の約1割。注目すべきは資産の追加売却だ。8月28日には子会社ソフトバンク株約1.2兆円分の売り出しを発表。そして9月14日にはアームの全株を同業で半導体大手の米エヌビディアに最大4.2兆円で売却することを発表。現金は1兆円強で、残りの大半は新株との交換だ。SBGはエヌビディアの最大株主になる。