エミン・ユルマズ(Emin Yurumazu)トルコ出身。1996年国際生物学オリンピックで世界チャンピオン。97年国費留学で来日。東京大学大学院新領域創成科学研究科修士課程修了後、2006年野村証券入社。16年から『会社四季報』を分析し投資ノウハウを教える複眼経済塾の取締役・塾頭。

私は『会社四季報』の分析を中心にした投資ノウハウを教える、「複眼経済塾」の塾頭を務めている。ここでは四季報夏号(2020年3集)で塾生たちに教えたことの一部を誌面で講義する。

四季報は投資アイデアの宝庫だ。隅から隅まで読むべきだ。3800銘柄ほどの上場銘柄分析に目が行きがちだが、3カ月ごとに買ってまず読むべきは冒頭の2ページ目と3ページ目。ここで今、日本の企業はどういう状況になっているか、全体観を把握する。

下に示したのは四季報夏号2ページ「【見出し】ランキングで見る業績トレンド」の抜粋。四季報は全銘柄の記事の冒頭部分に【増益】【減益】といった見出しをつけている。各号で多いものをランキングしたのがこの表だ。

3集では【反落】が最多。以下、5位の【横ばい】、7位の【横ばい圏】以外の8つはすべて悪化を示している。前号の春号で悪化を示すのは9位の【反落】だけだったのとは対照的だ。

これを見て思うのは「四季報の今号は面白い。絶好の投資機会だ」ということ。これだけ悪いことが並ぶと、「陰の極」といって株価が大底圏にあると判断できる。逆にポジティブな言葉ばかりのときは株価が高値圏にあると警戒する。