(Kasmasov/PIXTA)

コロナ禍で基軸通貨ドルの地位が話題になった。大きな経済ショックが起きると必ずささやかれる怪談のようなところもある。

背景は米国の長期金利が低下し、インフレ率も加味すると実質金利がマイナスに転落したことだ。低成長、低インフレ、低金利の日本化リスクも高まった。一方で、年初から金の価格が上昇トレンドに入った。「究極の安全資産」であるが、金利がつかないという金の弱点が比較のうえで弱点でなくなったためだ。ただ8月第1週で天井を打って、その後は調整に入ったようだ。

コロナショックで動意

ドル、円、ユーロの先進国通貨は2017年ごろからあまり動かない状態が続いていた。19年のドル円のレンジは1ドル=104~112円台、ユーロドルのレンジは1ユーロ=1.08~1.15ドル台とそれぞれ1割も動いていない。ところが、今年に入って新型コロナウイルスの流行というショックが起きると、さすがに大幅に動き出した。