週刊東洋経済 2020年9/19号
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新型コロナ禍の中、史上初のオンライン開催となった米民主党全国大会(8月17~20日)。ジョー・バイデン前副大統領とカマラ・ハリス上院議員を同党の正式な正副大統領候補に指名したこの大会で目を引いたのは、応援演説に登場した複数の米共和党重鎮の姿だった。その1人、元軍制服組トップで国務長官も務めたコリン・パウエル氏はこう語った。

「私たちは今、分断された国家にいる。分断を深めるためにあらゆる権力を使う人物が大統領を務めている。この状況を変えるには、国民を団結させ、国民の力と魂を取り戻す大統領が必要だ」

(AFP/アフロ、AP/アフロ、Alamy/アフロ)

争点はトランプ自身

11月3日に投開票を迎える今年の米大統領選挙は異例ずくめだ。コロナ禍で通常の選挙運動が制限され、郵便投票の急増が予想される。経済面では大恐慌以来の落ち込みの後遺症が続く。

選挙の最大の争点は、ドナルド・トランプ大統領による政治の是非だ。あと4年、「トランプの米国」に住むことをよしとするか否か。世論調査によるバイデン支持の理由を見ても、政策や指導力より圧倒的に多いのは「トランプ氏ではないこと」である。

ではトランプ政治とは何だったのか。明らかなのは、共和党を支持する保守派と民主党を支持するリベラル派の党派的な分極化が一段と深まったことだ。