「成功の秘密は会社に執着しないこと」

カレーハウスCoCo壱番屋 創業者 宗次德二(むねつぐ・とくじ)1948年生まれ。石川県出身。67年八洲開発工業入社。70年大和ハウス工業を経て73年に岩倉沿線土地開業。74年に喫茶バッカス開業。78年にカレーハウスCoCo壱番屋創業、82年代表取締役社長、98年同会長に。2002年に会長退任。

1978年に宗次德二が郊外で開いた小さなカレー専門店は、20年余りで全国展開の大手チェーンに成長した。その姿を見届けた98年、妻に社長を交代、2002年には浜島俊哉(現会長)に後を任せて経営から退く。そして15年、ハウス食品グループ本社に株式をすべて譲渡した。

──98年に妻の直美さんに社長を交代しました。このあたりから事業承継を考えていたのですか。

いえ、このときは株式を公開するタイミングだったからです。喫茶店を25歳で始めて25年が経ち、50歳になって店舗数も500になった。いろんな意味で節目を迎えているんだなと思ったのです。

それまでもいろんな証券マンが上場を勧めてきましたが、「株主さんのほうを向いた経営なんかしたくないから上場はしない」と断っていました。しかし、いつまでも自分が先頭を切ってできるわけじゃないし、健康上の理由なんかもあって、上場しようと決断したんです。