倒産すれば自己破産や一家離散が待っている(MediaFOTO / PIXTA)
週刊東洋経済 2020年9/12号
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「俺の会社を誰が継げるんだ。そんなやつ、社内はおろか、どこにもいないよ」

これは、かつて東京都内で中小企業を営んでいた80代の社長の口癖だ。「かつて」というのは、すでにこの世からいなくなっているから。会社は倒産し、社長は多額の負債を抱えて自己破産。一家も離散してしまっているのだ。

長年、信用調査会社で倒産取材をしていると、倒産させてしまう社長にはいくつかパターンがあることがわかる。

まず、「会社を自分や一族のものだと思っている」点だ。この社長もそうだが、そもそも会社は株主のもの。ステークホルダー(利害関係者)も従業員をはじめ取引先、債権者など数多い。ひとたび倒産してしまえば、こうした人々に多大な迷惑をかけるにもかかわらず、会社は自分のものだと勘違いし、いつまでも手放そうとしない。