きた・しゅんいち 1965年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修了。総務省情報通信審議会専門委員。
代理店施策に関する諸問題について、総務省の有識者会議委員を長らく務める北俊一氏に聞いた。

──携帯電話販売代理店を取り巻く環境をどうみていますか。

各社とも拡大期に2500店くらいまでショップをつくったが、販売台数はピークを過ぎ、近年は下がり続けている。こうした中でキャリアはお店を減らす方向に向かい、そして次にオーナーを減らす方向に向かっているのが今の流れだ。エリアドミナント戦略を進めること自体は経済的にも合理性があるが、そのやり方に問題がある。

──そうした中で、例えばソフトバンクは独自の評価制度によって強制的に閉店させ、別の代理店に譲渡させる制度を採り入れています。

ソフトバンクに限らず、消費者本位ではない評価指標で代理店を競争させる施策には弊害が多い。その結果、お店は消費者が必要としていない商材も含めた無理な販売をしたり、必要性がない人にまで月額料金が高い大容量プランを強く薦めたりするようになるからだ。これは「適合性の原則」に反するが、キャリアからの“通信簿”が悪いと振り落とされてしまうため、やらざるをえない。

──店舗スタッフにも、成績評価の数字は相当な負荷になっているのでは。