「今は中国と交渉したくない」。トランプ米大統領は、8月15日に予定されていた米中貿易交渉の検証会合をドタキャンした。米国が対中制裁を連発している中、2月に成立した「第1段階合意」による米国産品購入の約束を中国側が撤回するのを警戒したとみられる。だが同25日に早くも両国は閣僚級の電話会談を実施。水面下での駆け引きが活発なことをうかがわせた。

表面上、米中はお互いの体制を倒すのを目的とした「新冷戦」に突入したかのようだ。ポンぺオ米国務長官は7月23日の演説で中国の習近平国家主席を「全体主義者」と呼び、その価値観は米国など自由世界とは相いれないと批判。さらに「中国人と中国共産党とはまったく別」「われわれは中国人を助け、支援しなければならない」とした。「新冷戦」を正当化すると同時に、中国国民の共産党への不満を喚起する狙いだろう。

その期待感に冷や水を浴びせるような現地調査の結果を米ハーバード大学ケネディスクールが発表した。中国人の政府への信頼感は極めて高く、しかも年を追って上昇してきたというのだ。