週刊東洋経済 2020年8/29号
書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

名門高校のブランド力を支えているのは、有名大学への進学実績だけではない。OBたちが出世することで築き上げてきた「人脈力」も大きい。

新宿高人脈で原発事故処理に臨む
東京電力 勝俣恒久 元会長

(撮影:梅谷秀司)

そのネットワークの土台になっているのが、同窓会などのOB組織。私立・開成の同窓会「開成会」や灘OBの結束力は有名だが、公立も負けていない。

作曲家の坂本龍一や第28代日本銀行総裁の速水優、大蔵事務次官だった斎藤次郎らを輩出した都立新宿高等学校。ここの同窓会組織「朝陽会(ちょうようかい)」はとくに結束が固い。

新宿高のあるOBは「かつて国鉄、東電、東京ガス、新日鉄など主要なインフラ企業ではどこでも朝陽会があって、集まって飲めば親近感が湧く。担任の話などでよく盛り上がった」と語る。

東京電力で朝陽会メンバーとして2002年、初めて社長に上り詰めたのが勝俣恒久。その年に東京支店副支店長に昇進したのが13期後輩の広瀬直己だった。広瀬は福島原発の事故を受け勝俣が会長を辞任したとき、社長に就任する。そのとき常務から副社長に昇格したのが、広瀬の1期下の石崎芳行。同時に常務お客さま本部長からグループ会社社長に転じた高津浩明は、広瀬の同級生だ。