週刊東洋経済 2020年8/29号
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貴重な放課後を費やして、仲間と好きな競技や創作に打ち込む──。部活動は高校選びの重要な判断材料の1つ。ダンス、歩きながら楽器を演奏するマーチング、放送メディアという「今どき部活」で日本一や世界大会出場といった「超高校級」の部活動をピックアップ。結果を出す部活の共通点は何なのか、迫った。

大阪|同志社香里
ダンスで何度も全国優勝

ストリートダンスで全国屈指の強さを誇るのが同志社香里(こうり)中学校・高等学校ダンス部だ。日本高校ダンス部選手権で6度の優勝経験を持つ。もう1つの大舞台、全国高等学校ダンス部選手権では“バブリーダンス”で知られる大阪府立登美丘高校ダンス部を破り、昨年初の日本一に輝いた。歌番組やCMへの出演依頼も多いチームだ。

自粛期間中はリモートで基礎練習、高3生はオンライン会議で作品作りを進めた。今年の衣装ももちろん生徒が考案

評価が高いのは「振りのシンクロ率」と躍動感にあふれた「表現力」。驚くのは振り付けから音楽選び、衣装デザインや自主公演の企画運営まで、ほぼすべてを生徒だけで手がけていることだ。強豪校の多くが採用している振付師やコーチは存在しない。

作品作りは高校3年生を中心に約200人の部員全員が関わる。なぜその音楽を選び、その動きにするか、とことん話し合うという。「他人の心に寄り添う力がなければ、人の心を動かす表現はできない。部の運営、下級生の世話、振り付け、すべてがステージでの輝きにつながる」と創設時から顧問を務める東久保愛美教諭は言う。

生徒主体だからこそ、ダンスに妥協しない気持ちも芽生える。「私が言うのは『出来がいいか悪いか』『それで満足か?』などの感想や問いかけ程度。ステージに上がる直前まで自分を高めるのは当然で本番前日に振り付けを変えることもある」(東久保教諭)。