週刊東洋経済 2020年8/29号
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大学入試では推薦やAO(総合型選抜)の募集枠が増えている。そうした試験では小論文やディスカッションなど論理的思考力を重視する傾向が強い。そんな中、言葉と向き合い、自分の考えを順序立てて表現できる力を育てる高校が大学受験でも実績を上げている。

千葉|麗澤
言語技術をみっちり習得

千葉県柏市に校舎を構える麗澤(れいたく)中学校・高等学校は、「言語技術教育」という授業を行っている。

学校を訪れた日、高校1年生のあるクラスが、海外の文学作品の表紙に描かれた絵が表現していることについて話し合った。「砂漠は少年が歩く道を表している」「プロローグに出てきた湖が描かれている」など次々と発表が進む。次に、教室の中央に座席を円形に並べ、グループの代表が作者の主張や教訓について発表する。ほかの生徒たちは本に関連した歴史や用語の意味をタブレットで調べる。

これは、生徒自身で問いを立てて議論する「ソクラティック・セミナー」という授業形式。言語技術教育は、言語によって論理的に思考し、発信することを目的にしたもので、欧米では母語教育として古くから取り入れられてきた。

生徒自身で問いを立てて議論する「ソクラティック・セミナー」を実践(撮影:梅谷秀司)

「英語力の前に日本語で説明する力を鍛える必要がある」という問題意識から、17年前に学校指定教科に選定、つくば言語技術教育研究所の知見をベースにした授業を中学1年から高校1年まで週に1回行っている。