ささき・とおる 2015年6月から現職。03年4月からJPモルガン・チェース銀行でFXストラテジストとして金融市場を調査・分析。その前は日本銀行に勤務、調査統計局などを経て、国際局(当時)為替課で為替市場介入を担当、ニューヨークで米国金融市場分析も担当した。(撮影:今 祥雄)

日本の4〜6月期の実質GDP(国内総生産)成長率は速報値で前期比年率マイナス27.8%、米国は同マイナス32.9%と、成長率の数字とは思えないような大幅なマイナスとなった。しかし、JPモルガンでは日本の7〜9月期の成長率はプラス14%、米国は同プラス20%程度と急速なリバウンドが始まったと予想している。

世界経済にこれだけの激震が走ったことが影響していると思われるのが、日本を取り巻く国際投資フロー(資金の動き)の規模が最近大きくなっていることだ。本邦投資家全体の証券投資フローを見ると、6月に外債(中長期債)を4兆円買い越した後、7月には外国株を4兆円売り越した。

金利の大幅低下に反応

外債に関しては、月によって買越・売越額が3兆円を超えることはそれほど珍しくないが、今年のように年前半の6カ月中に4カ月連続で3兆円を超えた年は統計がさかのぼれる1996年以降は一度もない。また、単月で外国株の買越・売越額が2兆円以上となった月は2016年以降一度もなかったが、今年は3月に2.2兆円買い越した後、7月は4.0兆円も売り越している。