「自分の根っこは地方にある。いってみれば土着の保守だ」と語る玉木代表 (撮影:尾形文繁)
政・財・官界で「名門公立校」の人脈力が注目されている。大蔵官僚から政界に転じた国民民主党・玉木雄一郎代表は、香川県立高松高校出身で母校愛も強い。野党再編に揺れる中、高松高の人脈力と、高校や郷土が育んだ政治観を聞いた(インタビューは7月31日に実施)。
※ 本記事は8月29日号63ページ掲載インタビューの拡大版です。

縦横斜めのつながりが役立つ

──高松高校はOBの交流が盛んだと聞いていますが、実際はどうなのでしょうか。

東京玉翠会という同窓会組織があって、毎年7月に総会をやっていた。地方の公立高校の東京同窓会では最も多数を集める会として有名で、ものすごく母校愛が強い。会には通商産業省の事務次官だった渡辺修さんもいらっしゃった。私もそこに初めて出て、高松高の同窓が官界のいろんなところに人材配置されていて、広いネットワークがあるなと実感した。

東京玉翠会ではゴルフ部をつくって、よくゴルフに行っていた。SMBCの先輩をはじめ、金融業界、証券業界、コンサルティング会社の人がいて、業界のいろんな話やナマの情報を聞けてすごく役に立った。もちろん役所の官僚もけっこういる。

「地方から出てきて東京で頑張っている」という、田舎者同士のド根性があるせいか、非常につながりが深い。経済学者や、評論家の秘書の同級生もいて、そうした同窓からの紹介で対談を実現させたりするなど、縦横斜めのつながりが非常に役に立っている。

高松高OBは地元のエスタブリッシュメント(有力者)や自民党関係者も多い。でも、そこは高校の先輩・後輩という間柄で話を聞きに行くこともできる。(自民党支持の)香川県の医師会は、会長は高松高校出身。緊張関係にはあるが、先輩でもあるので、コロナ対応策や病床の逼迫具合などいろんな情報交換をしている。

──立憲民主党会派の小川淳也議員や自民党の薗浦健太郎議員も高松高校ですね。

ソノケンね。与野党を超えてよく一緒に飲んでいる。政治家になってからのつきあいだが、高松高同士で親近感を持っている。同じ当選4回生だし、卒業の期も近い。

小川淳也さんは(薗浦氏の)1つ上の期になるので、与野党を超えていろんな意見交換ができている。3人で1度ご飯を食べたことがあるが、「高校の時、何してたの」から始まって、職業柄、与野党の立場でいろいろな話をした。

(同じ高校出身という)根っこが共通しているし、物事を考えるときのベースもかなり共通している点もいいところ。

1955年保守合同で奔走した三木武吉や、社会党委員長だった成田知巳も高松高出身。歴史と伝統があるし、そこから飛躍していくような人材が集まる学校だった。それでいてオープン、あまりがちがち勉強させる学校でもなかった。