パンデミックの中で私たちの心中をかき乱し続けているのが、報道やインターネットを通じて押し寄せる不確かな情報の氾濫=インフォデミックだ。

インフォデミックは、感染症との戦いに大きな悪影響を与えている。フェイスブックやツイッターなどを通じて拡散される情報によって、マスクやトイレットペーパーの買い占めが起こるし、「42万人死亡説」や「コロナは風邪」のようなインパクトの強い情報ほど増幅して拡散されていく。知識人、専門家と呼ばれるような人たちですら、こうした強い情報に振り回されてしまいがちだ。テレビ、ネットメディアなども、増幅して拡散する役割を担うことが多い。

「縦のメディア」へ

氾濫する情報に振り回されるような状況は、そう簡単には変わらない。しかし、個人ベースでは意識転換によって防衛できる。それは、「横のメディアからの情報摂取」を抑制し、「縦のメディアを活用した知の蓄積」を意識することだ。

横のメディアとは多くの読者を集める拡散力を持ったメディアで、いわば量のメディア。それに対し、縦のメディアとは知の深掘りを狙った質重視のメディアである。

横のメディアの代表格は2010年代に急激に普及し大きな力をつけてきたフェイスブックだ。友人関係をデジタル上に記述し、つながりのある人々を通じてさまざまな情報を得る仕組みだ。多くの人が集まり、毎日何度も通う場所だからこそ、広告ビジネスも高成長を続けてきた。