新型コロナウイルス感染を恐れて患者が医療機関の受診を控える動きが、地域医療の担い手である診療所の経営に深刻なダメージを与えている。

日本医師会が7月22日に発表した調査結果によれば、2020年3〜5月の診療所のレセプト(診療報酬明細書)の総点数(入院分を含まず)は、前年同期比で16.4%も減少した。とくに深刻なのが小児科や耳鼻咽喉科で、それぞれ35.8%減、33.5%減となった。

医療現場からは悲鳴が上がる。

政府の緊急事態宣言が解除された翌日の5月26日、「来院したのは予防接種の子ども2人だけで、保険診療の患者は1人も来なかった。独立開業して12年になるが、こんな経験は初めて」と振り返るのは、東京・文京区にある細部小児科クリニックの細部千晴院長。