台湾は洋上風力発電の導入に積極的だ(時事)

政府が洋上風力発電の拡大に本腰を入れ始めた。

経済産業省と国土交通省は、洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会を立ち上げ、7月17日初会合を開いた。日本風力発電協会や民間企業が出席し、年内にあと1~2回開催する。洋上風力の導入可能量はどの程度あるのか、拡大に向けた課題は何かなどを検討する。年内にも「洋上風力産業ビジョン」として公表する。

この協議会の最大の意義は、政府として洋上風力発電の導入目標数値を初めて示すことだ。

漠然と洋上風力を増やす、という表明だけでは関連する企業は投資に踏み出せない。投資家も資金を投じられない。政府として洋上風力にどれだけ本気なのか、目標数値を国内外に公約することで、日本がどのくらいの市場になるのかわかり、民間企業の投資決定を後押しする。

下図で示すように、中国、インド、台湾、欧米各国は洋上風力発電について具体的な導入目標を掲げている。しかし、日本政府はこれまで具体的な目標を示してこなかった。

政府が目指す2030年度の電源構成は、再生可能エネルギーを主力電源化し総発電量の22~24%を賄うというもの。総発電量のうち洋上と陸上を合わせた風力は1.7%、1000万キロワットだ。19年末までの風力発電の導入量は約390万キロワットなので、30年度にかけて大きく増えるように見えるが、洋上風力の上乗せはほぼない。固定価格買い取り制度(FIT)前から導入済みのものにFITで認定された容量を加えた風力発電は19年3月時点ですでに1080万キロワット。その大半が陸上風力で、洋上風力は30万キロワットにすぎないのだ。