独ミュンヘンで行われた若者たちの地球温暖化抗議デモ(2019年9月、撮影:福田直子)

ドイツの町では、ロックダウン(都市封鎖)が5月6日に大幅に緩和されて以降、徐々に活気が戻っている。レストランやホテル、コンサートホール、学校などが部分的に再開された。テラスや庭で食事ができるレストランは感染リスクが低いと思われているためか、客が入っている。

しかし、ドイツ人たちは警戒を完全には解いていない。地下鉄やバス、市電など公共交通機関の乗客数は今も通常の半分ほどだ。3月23日から5月6日まで、ドイツ政府は厳しい外出制限令を発し、多くの企業が社員に在宅勤務を命じた。6月後半以降は社員を呼び戻す企業が増えたが、全員を出社させるのではなく、例えばまず30%、次に60%、と徐々に増やしている程度だ。会社員たちからは「まだ地下鉄には乗りたくない」という声を聞く。

公共交通機関の代わりに増えているのが自転車の利用者だ。私が住んでいるミュンヘンでも多い。コロナ危機後、自転車の売れ行きが伸びている。中でも、電気モーター付きの自転車(ドイツではEバイクと呼ばれる)の人気が高い。

ドイツのある自転車販売店の経営者は「3月の売れ行きは前年同月比6割減った。だが、4月後半に営業を再開したところ注文が殺到し、同3割増になった」と語る。

自転車に乗れば感染リスクを減らせるだけでなく、いい運動になり、しかも二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスも出ない。このためドイツ市民の間で最も人気のある移動手段となっている。ベルリン市当局は、サイクリストの増加に対応して、今年4月以降、自転車専用レーンの数を増やした。