「タワーマンションの潜在需要にまったく気づいていなかった」と語るMellowの森口拓也代表(撮影:尾形文繁)
フードトラック運営者とビル運営者をマッチングするビジネス『TLUNCH』を展開してきた2016年設立のベンチャー企業「Mellow」。新たなオフィスビルが完成するたびに生み出されるビジネスパースンのランチ需要の受け皿として、急成長を遂げてきた。
新型コロナ禍でオフィスから人が消え、窮地に陥るかに見えたが、緊急事態宣言後はタワーマンション敷地内へ出店する方針に転換。ピンチをチャンスに変えた。店舗を持つ飲食店経営者が、少ない初期投資でフードトラック業態に転換できるよう支援するサービス『フードトラックONE』も始めた。
5月1日にはフードトラックを医療現場に派遣し、暖かい食事と休憩スペースを無償で提供する活動も開始するなど、タイムリーかつ矢継ぎ早の施策を打ち出しているMellowの森口拓也代表に聞いた。

オフィス街からタワマンにシフト

──緊急事態宣言翌日の4月8日に、フードトラックをタワーマンションに派遣するサービス「おうちでTLUNCH」を始めました。

緊急事態宣言が出てオフィスから人がいなくなるかもしれない、という危機感は3月ごろから徐々に高まっていた。これまではランチのニーズがあふれるほどある場所をターゲットにしてきた。

オフィス街から消えた人はどこにいるのかといえば自宅で、これまでまったく開拓対象にしてこなかった住宅街、それも、効率がよさそうな首都圏近辺のタワーマンションにターゲットを変えてみたらどうかと考えた。

──反響は?

一気に1500棟くらいから問い合わせがきた。問い合わせてきたのは管理会社やプロパティマネジメントの会社、それに分譲後も引き続き街作りに関わっているデベロッパーなどだ。管理組合と契約して場所を確保した。場所を確保すれば、どこへでもすぐに行けるのがフードトラックの強味だ。

──オフィス街で提供してきたものと変えた点はありますか。