なかぞら・まな 1991年慶応義塾大学経済学部卒業、野村総合研究所に入社。97年野村アセットマネジメントでクレジットアナリストに。社債や国債を分析。モルガン・スタンレー証券、JPモルガン証券を経て、2008年10月からBNPパリバ証券クレジット調査部長。11年から現職。(撮影:尾形文繁)

感染症の動きは地域や国によって偏りがあるものの、先進国では経済の再開と立て直しが政策の主眼になってきたようにみえる。しかも、株価に代表される資産価格はバブル気味である。NYダウが高値圏で推移、中国本土株も5年ぶりの高値をつけ始めた。3月に矢継ぎ早に出された各国中央銀行によるリスク資産の買い入れを含むセーフティーネットが効いているためであろう。

しかし、格付けダブルB以下の発行体が発行する債券、ハイイールド(高利回り)債への投資には慎重であるべきだと考える。FRB(米連邦準備制度理事会)やECB(欧州中央銀行)はそれぞれ3月22日、4月7日以降にダブルB以下に格下げされた場合にはサポートすることを発表した。つまり対象は一部にすぎないが、問題はそれだけではない。本来はセーフティーネットができることによってその影響が染み出し、明示的にサポートされていない資産価格まで安定してくるという経路をたどる。だが、今般はリスクオフを誘発する気がかりな要因が多いのだ。5点指摘したい。