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米ドルや豪ドルは高金利、為替リスクはあるが戻る

「満期を迎えた定期預金の運用についてご案内したく、お電話いたしました」

昨年、80歳で亡くなった夫に銀行から電話がかかってきたのは2016年秋のことだった。長年、保険関連の消費者トラブル防止活動をしてきた筆者は銀行の窓口販売の実態調査を兼ねて同行することにした。

満期になった定期は200万円。夫は元本保証の金融商品がよいと伝えた。が、銀行の担当者は「元本保証の商品は低金利で魅力がないですよ。米ドルや豪ドルで運用すれば、日本円では考えられない高金利なので、それらで運用したほうがいいです」と断言し外貨建ての個人年金保険の説明を始めた。

「今、一番積立利率がよいのは豪ドルで年率2.05%です」と利率の高さを強調し、「支払った保険料は積立利率や為替の変動によって増えます。105%から200%までの『増加目標値』を定め、目標値に到達すれば年金受取時期まで待たなくても解約して受け取れます。200万円で目標値110%に設定した場合、早期に220万円を受け取ることができます」と立て板に水で語った。

夫は「今どき2.05%なんて危ないのと違うか」と疑問を差し挟んだが、担当者は「外貨建てだからできます」と胸を張った。続けて、「積立利率の保証期間を10年にすれば、10年間利率が保証されます」と10年保証を繰り返した。

メリットばかりを強調